日銀の介入はある?過去の介入実績から予想してみる!

日銀の介入はある?過去の介入実績から予想してみる!




円高が大きく進むと日銀の介入があるのかないのか、話題になることが多くなってきます。

そもそも日銀の介入とは何なのか、介入するとどうなるのか、介入はいつあるのかなど、過去の介入実績を見ながら考えてみたいと思います。

もし、介入の大きな波に乗れたなら、ボーナス的な大きな利益も見込まれますから、勉強しておいて損はありません。

 

日銀の介入ってなんだ?

FX歴が5年以上の方は日銀の介入を見てきた経験があると思いますが、FX歴が浅い初心者の方は介入っていう言葉を聞いてもピンと来ないかもしれません。

一般的に言われている介入とは、外国為替平衡操作と呼ばれていて、FX(外国為替市場)において、中央銀行が自国通貨の為替レートを維持したり上げたり下げたりする行為のことです。

例えば、円高が進んで日銀が介入するということは、円高阻止のために日銀が円を売りドルを買うという意味になります。

今、2016年ではドルは100円付近なので、大きく下落変動すればドル買い円売り介入をする可能性が高くなりますが、もしかしたら近い未来、円安が進み過ぎて、円安阻止のために日銀がドル売り円買い介入をする可能性もあります。

過去の日銀の為替介入実績は?

私がFXを始めたのが2009年ですが、それから今までに過去4回、日銀の為替介入がありました。その日付と介入規模、変動幅を見ていきましょう。

2010年9月15日(水) 2兆1249億円 単独介入

ドル円で3円近く上昇

ポンド円で約5円50銭近く上昇

日銀介入20100915

2011年3月18日(金) 6925億円 協調介入

ドル円で約3円近く上昇

ポンド円で約4円70銭の上昇

日銀介入20110318

2011年8月4日(木) 4兆5129億円 単独介入

ドル円で約3円50銭近く上昇

ポンド円で約5円の上昇

日銀介入20110804

2011年10月31日(月) 8兆722億円 単独介入

ドル円で約4円近く上昇

ポンド円で約5円50銭の上昇

日銀介入20111031
過去チャートで見ていますので若干の誤差はご了承ください。

協調介入と単独介入

介入は大きく分けて2種類あります。単独介入と協調介入です。

単独介入とは、日本銀行のみで為替市場に介入すること。

協調介入とは、日銀だけでなく、先進国を中心とした国々の中央銀行が連絡を取り合って、協力して市場に介入すること。

どちらが強力かと言えば、日銀が単独で介入するよりも、大規模に各国が協力して行う協調介入の方が効果が大きくなる傾向があります。

日銀の介入タイミングについて

日銀の介入タイミングについて

日銀はいつ、どのタイミングで介入に踏み切るのでしょうか?介入時期をズバリ読み切ることができれば大きな利益を手にできる可能性も高くなりますから、考えてみたいと思います。

どのくらいの円高で介入に踏み切るのか?

介入は警戒感が出てきてもすぐに実行されるとは限りません。

今か今かと待っている時ほど介入は来ないことが多いものです。これは、市場参加者の多くが介入を警戒し、売っていた人が買い戻すことで下落が一時的に止まることが多いためです。

実際に私が体験した2011年後半の2回の介入で言えば、最初は80円割れから介入があるんじゃないかと騒がれ始めて、実際に介入したのが76円台でした。

そのあとの介入も78円割れから「介入が来るぞ」と騒ぎ出したものの、実際には史上最安値の75円台を見てからの介入でした。

介入する基準を考えてみれば、どのくらいの円高になったら介入ということはなく、政府、日銀が考えるギリギリの水準まで急変動があった場合ということになります。

そのため、通常は介入を予測できませんから、しっかり損切りを入れながら通常通りのトレードでいいと思います。後記する口先介入やレートチェックが頻繁に出てきたらリスク回避のためにトレードを控えてもいいでしょう。

日銀の介入が入る時間は?

基本的に日本の場合の介入は東京時間に行われます。東京時間であれば民間銀行に指示を出すことができるためです。

しかし、介入が必要なほどの大きな為替変動はいつあるかわかりません。そのため、東京時間以外に介入が必要な事態に陥った時には、委託介入として欧州時間にはイングランド銀行、NY時間にはニューヨーク連銀に委託することになります。

日銀の介入の金額と変動幅は?

単独介入に限って言えば、2010年の2兆円から2011年の4兆円、8兆円と投入金額は徐々に大きくなっていますが、ドル円の変動幅で見れば比例はしていません。

これは、その時の参加者の多さやボラティリティ、節目にある損切りの大きさ、敵の資金量なども関係してきます。

今後、もし介入があるとすれば単独介入になる可能性は高いので、今まで以上の資金が投入される可能性もあります。

介入があればドル円で3円、4円と大きく動くということだけ覚えておきましょう。

私が体験した介入でのトレードは?

私が体験した介入でのトレードは?

私が今までに体験した日銀の為替介入は4回です。

最初の介入の2010年9月15日、時間は忘れましたがポンド円が一気に2円ほど急上昇。かなり前から介入の噂は流れていましたが、当時は超円高で戻りを売れば取れていた時代です。

2円も急上昇したところで、なんの根拠もなしに逆張りでポンド円を30万通貨売りました。一瞬上下動した後に再度急上昇を始めて2円の損切り・・・

これが日銀の為替介入なんだと思い知らされたトレードになりました。

2回目の介入体験は東日本震災直後で大きく円高が進んだ場面でした。私は東北在住だったので震災の影響が大きく、この為替介入はよく覚えていません。

3回目は2011年8月4日でした。この時は前日から介入の噂が強まっていて、東京オープンから介入があるのは確実視されていました。私も通貨数を落としてリスク管理し、朝からポンド円とドル円を買いました。

介入が本当に来た時には「キター!」っていう感じで、どこで利確するかばかり考えていた記憶があります。これは、過去の介入で上がりきったドル円は大きく売られていた経験からです。

それでも、上昇のすべては取れませんでしたが、過去最高獲得pips数になった1日でした。

4回目は2011年10月31日、この時もドル円が76円割れから、史上最安値更新で介入が来るという噂は強くなっていましたが、もっと下がるんじゃないかと恐怖心が大きく初動には乗れませんでした。

でも、介入が発表になってからの高値買いでしたが、大きく取れた1日になりました。

この4回目の介入の後の数日間は、後からわかった話で覆面介入を実施していたということでしたが、結局は介入の効果はなく円高は止まりませんでした。

危なかったスイスフランの大暴落!

介入と言えばユーロスイスの通貨ペアが有名です。

スイスの中央銀行はユーロ買い介入をずっと実施してきていて、1.2フランを3年近くも死守していました。これは当時、誰でも知る周知の事実であり、1.2フラン付近まで下がれば買い、ある程度で利確して、また1.2フラン付近での買いトレードが有効でした。

これが2015年1月15日にスイス中央銀行が「為替介入をやめる」と発表。

発表と同時にユーロは売られ、スイスフランには買いが殺到!一瞬でチャートは固まりました。どこのFX会社も対応できないほどのインパクトだったのだと思います。

私はリアルタイムでチャートを見ていましたが、固まったチャートを見れば2500pipsほどの大暴落でした。

この大暴落でレバレッジを大きくしてトレードしていた方々は、逆指値は飛び越え、強制ロスカットでも止まらず、FX口座資金以上の大損をした方も多数、FX会社さえ潰れた過去最大の為替変動だったと思います。

実は私もユーロスイスのトレードで利益を出していた時期がありますが、この時はタイミングよくやめていたことで被害は免れています。これは凄くラッキーだった出来事でした。

介入もどきで危険がいっぱい!

介入もどきで危険がいっぱい!

超円高の時代には、下落トレンドでポンド円を売っていると、一気に1円ほど暴騰することが良くありました。介入かと大きく損切りすれば、あっという間に元に戻って悔しい経験を何回したことかわかりません。

俗にいう介入もどきです。

口先介入やレートチェックだけでなく、大きな資金を持っている人たちが介入をイメージさせるために大きく買ったり、耐え切れず大きな損切りをしたりしての急上昇は日常茶飯事でした。

口先介入

実際に介入資金を投入せずに、要人が介入を匂わせる発言をすることを口先介入と言います。

よくある発言は「為替市場を注視」「為替市場は神経質な動き」「為替の過度な変動は悪影響」「投機的な動きは望ましくない」「為替は安定していることが望ましい」「必要なら対応する」などなどの発言が出てきたら要注意となります。

口先介入でも市場は反応することが多く、急激な値動きになることもありますから常に注意しておく必要があります。

覆面介入

通常の介入は、「今介入しています」みたいな感じでニュースが流れます。それが介入を隠してこっそり介入していることを覆面介入と言います。

過去を見れば2011年11月1日から数日間覆面介入が行われました。

その後も大きな値動きがあるたびに覆面介入じゃないかという噂は流れていますが、実際には介入実績は公表されていませんので、そう簡単にはできないということでしょう。

レートチェック

レートチェックとは、日本銀行が民間銀行に現在の為替水準(為替レート)を聞くことを言います。もちろん、日銀が為替レートを把握しているのは当たり前のことですから、今の為替水準は危険という意思表示なのかもしれません。

また、レートチェックは口先介入の後に行われることが多く、更に介入時期が近づいて来ている可能性が高くなります。

レートチェックのウワサがニュースに流れると、そのたびに大きく値が変動する可能性もありますから注意が必要です。

日銀の介入はある?過去の介入実績から予想してみる! まとめ

日銀の介入はある?過去の介入実績から予想してみる! まとめ

日銀の介入はあるのかないのか?あるとすればいつなのか?はっきりわからないのが正直なところです。しかし、急激に円高が進行し、口先介入の要人発言が多くなってきたり、レートチェックの噂が流れてきたら介入は近いと考えることができます。

実際に円売りドル買い介入が行われれば、ドル円で3円~4円以上は動いてきます。初動の後も状況によってはさらに大きな変動につながることもありますから、安易な逆張りはやめて流れについていく方が無難です。

介入が終わった後は、トレンド方向に戻る可能性も高くなっていますから、チャンスでは大きく狙っていきたいものです。

急激な円高局面では介入に警戒しながらトレードしていきましょう。

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