FXで勝つことを単純に考えた場合、どこかでエントリーして利益が出たら決済するだけです。
そのため、過去チャートを見ると、ここで買ってここで決済したら10万円の利益・・・みたいな感じで誰でも簡単に勝てそうに見えてしまいます。
そして、簡単に勝てそうだからと安易な考えでリアルトレードを始めて、大切な資金を減らしてしまう人が後を絶ちません。
30万円の資金で毎日1万円儲かる・・・みたいな広告を見れば、FX初心者の方なら鵜呑みにして参加してしまう人がいても仕方がないのかもしれません。
また、安定して勝てていない人たちの多くは、どこでエントリーすればいいのか迷ったり、どこで決済すればいいのか迷ったりしてしまうため、結局資金は減っていくことになります。
迷いが生じると勝てないのがFXなのです。
では、迷わないトレードをしていくためにはどうしたらいいのか考えていきましょう。
目次
FXでは必ず迷う!
FXをしていれば、エントリーでも決済でも、通貨ペアでもロットでも、必ず迷う場面が出てきてしまいます。
- ここでエントリーしていいのか、リスクがあるから見送った方がいいのか?
- ここで決済していいのか、それとも利益を伸ばした方がいいのか?
- 損切りした方がいいのか、もう少し我慢した方がいいのか?
- ユーロドルでいいのか、ポンドドルの方がいいのか?
- 1ロットでいいのか、自信があるから5ロットがいいのか?
トレードをしていたら誰でも必ず経験があると思います。
まったく迷わずに完璧なトレードをしている人は稀でしょう。
EAなら自動でエントリー、決済までしてくれるので迷うことはなくなるはずなのですが、どのEAを使えばいいのか、ロットはどのくらいにしたらいいのか、トレードする通貨ペアはなにがいいのか、今稼働させた方が良いのかなどで迷ってしまうかもしれません。
私はFX歴が14年目になり、明確なルールに従ってトレードをしていますが、より良い通貨ペアの選択はないのか、リスクを考えて見送った方が良いのかなど、今でも毎日迷う場面は必ず出てきています。
誰でも迷ってしまうのがFXなのです。
そして、その迷いが多くの人たちが負けてしまう大きな原因の一つになっています。
迷いを完全になくしてしまうことは不可能かもしれませんが、10ある迷いのうち1つでも2つでも減らすことができたら、必ず収支はアップするといっていいと思います。
迷うと負けてしまう理由は?
トレードに迷いがあるから絶対に負けてしまうわけではありませんが、トータルで見れば迷いが多ければ多いだけ収支は安定しないことには間違いありません。
例えばエントリーを考えると、ここでエントリーした方が良いのかな、やっぱりリスクの方が多そうだからと迷って見送ったら大きな利益が出せていた。
例えば決済を考えると、利益が出てきたけど反転しそうだからと迷って薄利で決済してしまったら大きな利益が出せていた。
こういったエントリーするかしないかの迷い、決済するかしないかの迷いは、失敗だけでなく成功するときもあります。
しかし、記憶に残るのは失敗の方です。
迷って迷って決断したことで失敗すると記憶に残ってしまうのです。
こうして失敗の記憶が強く、数多く残ってしまうことで、同じような場面になった時に更に迷ってしまうという悪循環が生まれてしまいます。
迷ってしまえばいつも同じトレードができていないことになりますから、ある意味適当なトレードと一緒になってしまうために収支が安定しないことになります。
エントリーで迷わないためには?
エントリーで迷ってしまえば、うまくいく場面でエントリーを見送ってしまったりすることも多くなってしまうため、トータル収支は安定しません。
不運が重なると、失敗してしまう場面だけでエントリーをしてしまって大損してしまうなんてこともあり得ます。
エントリーで迷わないためには、エントリーするルールを明確に決めておくことが大切です。そして、そのエントリールールに従うことで迷いを減らすことができます。
エントリーするルールに加えて、指針となるエントリーサインがチャート上に表示されていれば迷いは確実に減ります。
そのサインすべてでエントリーする、もしくは、サインを選別するルールがあれば、さらに思考する項目が減るためです。
上のチャートはポンドドルの5分足でローソク足以外何も表示させていないチャートです。さすがにチャート上に何も表示させていない人はほとんどいないと思いますが、このローソク足だけではどこでエントリーしていいのかがさっぱりわかりません。
同じ場面のチャートに20EMAを赤で表示させてみました。これだけでもチャートの見た目が大きく変わります。黄色で囲った部分では、下降トレンドでレンジっぽい値動きから下にブレイクしたところなので売っていきたいのですが、どこでエントリーしたらいいのか迷ってしまいます。
同じ場面のチャートに私の使っているMMASPのサインだけを表示させてみました。同じ黄色で囲った場面を見てみても、サインの矢印が出たらエントリーすると決まっていたら、迷わずにエントリーできることになります。
これは一例ですが、チャート上にいつも同じテクニカルを表示させて、決まった状態になったらエントリーすると決まっていれば迷いが減ることになります。
表示させるテクニカルは人それぞれでいいと思いますが、ここがこうなったらエントリーすると明確に決めてルール化しておくことが大切です。
テクニカルに付随して、ファンダメンタルズや時間、通貨の強弱や相関など、ほかの要因で見送るルールなどを最初から決めておくことで、さらに迷いは減ることになります。
決済で迷わないためには?
実は、FXで一番難しいのは決済と言ってもいいかもしれません。
エントリーは誰でもどこでもできますし、上記したサインがあれば誰でも勝てるエントリーをすることも可能になります。
しかし、決済を考えてみると、利益を最大化する決済ポイントはどこなのか、損失を最小化できる決済ポイントはどこなのかなど、決済がトータルの利益に直結するために、一番迷いが生じてしまうことが多いのです
- 利益が乗ってきて欲張って利益を伸ばそうと頑張ったら建値に戻られて利益が減ってしまった
- 利益を守ろうとある程度で利益を確定させてしまったら、そこからどんどん順行して悔しかった
- 戻るだろうと迷って損切りを我慢したら大きく引かされてしまった
- 迷った末に損切りした途端に反転して順行、損切りしなければ利益になっていた
みなさんも経験がありませんか?
私もFXを始めたばかりのころは嫌というほど経験していますし、今でも完璧な決済はできていません。
今の私の場合の利益確定は、時間と通貨ペアで基本の利益確定数値を決めておいて、そこまでいったら利確、伸ばせるルールに合致していたら伸ばすという利確ルールを決めていることで迷うことがかなり減っています。
損切りは、チャートとローソク足で3パターンを明確に決めておいて、その3パターンの中で一番早く条件に合致したポイントで損切りしています。明確なルールがあることで迷いなく損切りできるようになっています。
利益の確定も損切りも、いくらルールが明確になっていたとしても、いつも最善のポイントで決済できるとは限りません。
成功する場合も失敗する場合も出てくることになります。
しかし、迷いなく、いつも同じ決済をすることができればトータル収支が必ず安定することになります。
これは同じ決済を繰り返すことで手法の優位性が発揮されるためです。
迷わないためには事前準備も大切
エントリーでも決済でも迷わないためには上記したようにルールの明確化が大切なのですが、そのルールを確実に守って実行していくためには事前準備も大切です。
エントリーの事前準備とは、買いでも売りでもエントリーボタンをクリックするための準備です。
突然エントリーポイントがきてもエントリーする準備ができていなければ、本当にエントリーしていいのか迷ってしまうことがあるためです。
自分のトレード手法に応じて、例えば3つの条件が揃ったらエントリーであれば、2つの条件が揃った時に、あとこの条件が揃ったらエントリーだからと再確認しておくことで、条件合致で迷わず即エントリーできることになります。
損切りの事前準備とは、ここまでいったら損切りするのだからと損切りポイントを再確認しておくことになります。
突発的に大きく動かれたり、小さな乱高下があった時など、損切りすればいいのか耐えればいいのか迷ってしまう時があるための事前準備です。
利益の確定でも一緒です。
私の場合、基本ルールでは決まった指値決済になっているのですが、指値はわざと少し遠い所に置いています。運よく急に基本指値を大きく超えて本指値に届けばラッキー、基本指値数値を超える大きめのローソク足が出現した場合には利益確定と決めています。
そして、基本の指値数値を超えて、あるテクニカルが利益を伸ばせるパターンに合致していたら利確保留、利益を伸ばすルールにしています。
ここまで明確に決めておくことで迷いをかなり減らすことができています。
少しでも迷いを減らすためにはルーティンを決めておくことも有効です。
FXは迷うと勝てない!迷わないトレードが安定した利益を出す秘訣 まとめ
FXでは迷いが多ければ多いほど収支が安定しません。
また、迷ったトレードで損失を出してしまうと後悔だけが残ることになり、悔しさも倍増してしまいます。
迷わないトレードをする、迷いを少しでも減らすためには、トレードルールを明確化し、そのルールを守っていくことです。
明確なルールを守ってトレードできていれば、エントリーでも決済でも迷う場面が激減し、手法の優位性を最大限に生かしたトレードができることで安定した利益を出していくことも可能になります。
迷わないトレードができるように取り組んでいきましょう!