FXに幸運、不運は関係あると思いますか?
FXでは、もの凄くツイてる人が、勘が冴えまくって勝ち続けて大儲けしているなんてことが稀にあります。でも、実力があるわけではないので、いったん不調の波に飲み込まれてしまえば負け続けて資金のすべてを失って退場。
こんなはずじゃなかったと再度資金を貯めて再チャレンジしても、また同じ結果になって退場。
損切りにしても、大きく引かされて我慢して、幸運な人は建値に戻ってラッキー。不運な人は証拠金維持率が足りずに強制ロスカットされた後に建値に戻る。
こんな幸運、不運に関係のある勝ち負けがあるのもFXですが、運不運による収支のばらつきを平均化していく、運不運を回避していく方法もあります。
私の体験談と数人の体験談を含めてFXの運不運について考えてみたいと思います。
目次
運だけで勝っていた人が大負けした体験談!
私は数多くのFX参加者と話をする機会に恵まれています。
話をしたFX参加者の中には
- FXを始めて何年たっても負け続けている。
- 勝ったり負けたりを繰り返してトータルではマイナス。
- 最初は大勝ちしていたが結局大きなマイナスになっている。
こんな方たちが多くなっています。中でも最初は100万とか300万も勝っていたのに、調子に乗ってトレードしていて全財産を失ったという方が何人もいます。数人から聞いた話を書いてみます。
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リーマンショックで耐えても耐えても値が戻らずに、ハイレバレッジだったために全財産のほとんどを失った・・・。
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調子に乗ってアベノミクスの上昇で全財産のほとんどを失った・・・。
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その後の半年で800万円損してトータルでは500万円以上の損失で退場した。
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ポンド円を買っていて耐えていたが、イギリスのEU離脱時に強制ロスカットで、今までコツコツ貯めた利益の2倍以上の損失を出してしまった。
上記はすべて運で勝っていて不運で負けたとは言えないかもしれませんが、戦略、ルールも無しにトレードしていて調子よく勝ち、大きく負けてしまった方たちの体験談です。やはり、損切りしないで勝っていた方が多いようでした。
損切りしないで耐えていれば9割以上のポジションは建値以上に戻りますから、運が良ければ勝ち続けることができます。しかし、たった1回の大きな逆行で大損してしまうことになりますから、運だけで勝ち続けるのは不可能なのです。
トレードによっては運の悪いタイミングも!
会員になったばかりのAさんから、こんなメールをいただきました。
「まったく勝てません。エントリーすれば必ず損切りになります。MAXさんはウソつきですか?それとも、私のやり方が悪いのでしょうか?」
トレードした1日の履歴を見せていただきましたが、確かに5連続で損切りになっています。しかし、その日は短期トレンドもあり意外に簡単に取れた1日で、多くの方々が満足できるプラス収支を出していた日でもありました。
なぜ、Aさんだけが大負けしているのか?
履歴を分析してわかったことがあります。
そのAさん、利確できて勝てるタイミングではトレードしていなくて、負ける損切りのタイミングばかりトレードしていたのです。
Aさんにはこの検証結果を伝えて、できるだけ試行数を増やすこと、そして、自分の感覚でエントリーするしないを選択しないことを実践してもらいました。
しかし、エントリーサインが発生した時に、エントリーするしないを自分の考えで決めてしまうことが多々あるために不運でのマイナスがしばらく続きました。
その後、1分足で4通貨ペア監視のほかに5分足でも同時に並行してトレードしてみることを勧めてみたら、ビックリするくらいに収支が改善してトータルでもプラスになっています。
1分足と5分足がうまい具合にリスクヘッジとなって勝てていたんです。
その後はボラティリティとレンジ判断が徐々にできるようになってきて、今は安定してプラス収支を継続できています。
1日のトレードで運不運を検証してみる!
朝9時から24時までの15時間トレードすると仮定します。エントリーチャンスは1時間に1回と仮定し1日で15回のエントリー。8勝7敗と仮定して適当に勝ち負けを表示させてみます。利確損切りは10pips固定と仮定します。
- 09時 勝ち +10pips
- 10時 勝ち +10pips
- 11時 負け -10pips
- 12時 負け -10pips
- 13時 負け -10pips
- 14時 勝ち +10pips
- 15時 負け -10pips
- 16時 勝ち +10pips
- 17時 負け -10pips
- 18時 負け -10pips
- 19時 勝ち +10pips
- 20時 勝ち +10pips
- 21時 負け -10pips
- 22時 勝ち +10pips
- 23時 勝ち +10pips
15時間連続トレードした場合は、8勝7敗で残った利益は10pipsです。
※スプレッドを考慮していません。
※同じルールで誰でも同じ結果が出ると仮定しています。
4勝1敗で30pipsのプラス
2勝4敗で20pipsのマイナス
運がいい人は
9時10時14時16時19時にトレードして5連勝でプラス50pips。
運が悪い人は
11時12時13時15時17時にトレードして5連敗でマイナス50pips。
実際はここまで極端になることはないと思いますが、トレードする時間帯、タイミングによって収支が大きく変わってしまうことが分かります。
これが運不運による収支のばらつきです。
運が良かった人はプラスになり、運が悪かった人はマイナスになっています。トレードルールをも守ってトレードしていての運不運は避けられないものです。
しかし、その運不運は後述しますが平均化させて避けることができますし、若干の裁量を覚えていくことで不運なパターンでのトレード自体を減らしていくことも可能になります。
不運なマイナストレードを少しでも減らすことができれば、必然的に収支は上向きになっていくことになります。
勝率60%はどこからどこまでか思考する!
例えば勝率60%の手法があるとします。その勝率60%には以下のような事象が加味されているでしょうか?
- 9時から23時までの14時間なのか?
- 0時~24時までの24時間なのか?
- 15時から2時までの11時間なのか?
- 東京欧州NYで結果は変わらないか?
- 1ヶ月間の結果なのか?
- 1年の結果なのか?
- 指標前後を省いているか?
- 要人発言時を省いているか?
- 祭日などは考慮しているか?
- スプレッドの広がっている時間を考慮しているのか?
上記のような事象が加味されているのかいないのかで、時間帯やトレードをするタイミングによって運不運の要素が強くなってしまう場合もあります。そう、一概に勝率60%ではわからないことが多いのです。
これが17時~1時までの8時間は勝率80%、朝8時~17時までの9時間は勝率40%、平均すると勝率約60%なんてトレードルールで、ずっと東京時間メインでトレードしていたらトータルではマイナス収支が確定です。
自分で検証した勝率であれば上記の事象を加味しているかしていないかは明白だと思いますから問題ありませんが、どこかから手法を入手するときに書かれていた勝率などは鵜呑みにしないでチェックする必要があるということになります。
たまに勝率90%みたいな誇大広告を見かけますが、特殊な状況下だけでの集計結果だったり、マネできない裁量を含んだ結果だったりすることがあるみたいなので注意が必要です。
運が良かったトレードはラッキー、運が悪かったトレードは仕方がない!
私自身、単純に運が良かった、ツイてたと思えるトレードも多々ありますし、運が悪い、ツイてないトレードも数えきれないくらいあります。
私が過去最大にツイてた、運が良かったトレードを紹介します。
ずいぶん前の話になりますが、金曜の夜にポンド円の売りを30万通貨持っていて、20pipsほど引かされていたのですが、夜も遅くなり、あきらめて50pipsの逆指値を入れて寝ました。
土曜の朝に起きてレートをチェックしてみると、運よく逆指値にはかかっていなくて、マイナスが40pipsまで増えていて、月曜朝にスプレッドで損切りになるのが嫌で逆指値を外しました。
そして、月曜の朝、大きな下窓でスタートしてくれて、プラス150pipsほどで利確できたのでした。これは記憶に残る超ラッキーな出来事でした。
次に、私自身、ツイてない、不運なトレードはたくさんありますが、今でも忘れられない不運なトレードを2つ紹介します。
一つは、ルール通りにポンド円を買って1分後、数秒で1円の急落でした。これは当時の日銀の白川元総裁が余計な発言をしてドル円が急落したことに連れてポンド円が急落したものでした。逆指値を飛び越えて大きな損失で約定されてしまい超悔しかったです。
実は、要人発言や突発的なニュースでの不運な損切りは10回以上は経験しています。これはFXをしていく上では仕方ないことなのかもしれません。いつ、誰が、何を発言するかはわかりませんし、大きなニュースも予想できないことですから。
もう一つは、買った瞬間にポジションがないという体験です。ものすごくボラティリティが大きかった2009年の某日、ポンド円の買いボタンをクリックしました。しかし、ポジション一覧にポジションがありません。
あれっと思いましたが証拠金残高が大きく減っています。
もう一度買いボタンをクリックしましたが、これもポジション一覧に反映されずに証拠金が減っています。
おかしいと思って売買履歴を見てみるとエントリーと同時に20pipsの逆指値で決済されていました。急激にスプレッドが広がっていたためにポジションを作ったと同時に逆指値で決済されてしまっていたのです。
まあ、これは不運というよりも私のミスで、ボラティリティが超大きくてスプレッドが不安定な時に20pipsの逆指値を入れて、いつも通りにトレードしていたことが原因だったわけです。今でも忘れられない出来事の一つです。
こんなミスによる不運は自分で防げることになります。
単純に運が悪い、ツイてない・・・
FXをしている人なら、決まっている重要指標発表時間はトレード開始前に絶対にチェックしていると思いますが、突発的なニュースや要人発言は予想できない出来事です。
予想できないことが起これば大きく変動するのが相場ですから、突発的なニュースや要人発言に巻き込まれてしまうのは仕方がないとも言えます。だから何があってもいいようにリスク管理が重要になってくるわけです。
ポジションを作ったあとに
- 要人発言のニュースがあって大きく逆行された
- 北朝鮮がミサイルを発射した
- 米長期金利が急落した
- 何もないのに数十pipsも急に逆行した
- FX会社のシステムがダウンした
こんな出来事に遭遇してしまったら不運だと思ってあきらめるしかありません。自分で予測、回避できないことは事前のリスク管理以外は何もできないからです。しっかり逆指値を入れておいて損失が広がらないようにしていくしかありません。
他にも小さな不運は毎日のようにあるはずです。
- 指値にあと1pipsで反転されて損切りになった
- 急にスプレッドが開いて逆指値にかかってしまった
- 利確しようと決済ボタンを押したら大きくマイナスに滑った
- エントリーしようとしたら約定拒否・・・大きく取れていたはずなのに
- 小さく利確したら大きく順方向に動いていった
- 小さく損切りしたら大きく順方向へ動いていった
こういった小さな不運は、ポジション作りや決済がルール通りであれば仕方がないことです。不運だと思わず、感情的にならないことが大切です。
単純に運が良い、ツイてる・・・
運が悪いときがあれば必ず運が良いときもあります。私も毎日トレードしていて、ラッキーだったと思うトレードが時々あります。
- ポンド円を買ってポジションを持っているときに、カーニーさんがポジティブ発言をしてくれて30pipsの急騰!即利確・・・ラッキーですね。
- ポンド円を買ってポジションを持っているときに、上がると思っていたポンドドルが下げてきたが、ドル円が大きく上げてくれてポンド円も上昇して利確できた。想定外だったがラッキーだった・・・。
- 売りポジションを持っているときに、下の節目のストップを取って大きく下落して想定以上に大きな利益が出せた・・・。
- 逆指値にあと1pipsまで迫ったが反転してくれて目標値で利確できた・・・。
- 決済ボタンをクリックしたら大きくプラスに滑ってくれた。
- 売りエントリーしたら約定拒否でエントリーできず。すぐに急騰した・・・。
- 売りと買いを間違ってエントリーしたらプラスで利確できた・・・これはやったらダメですね!
- ポンド円とドル円を間違えてエントリーしてしまったけど儲かった・・・これもダメです!
※上記は全部私の体験です。
こんな感じでトレード単位で見てもラッキーな利確ができることも多々あります。不運な出来事だけに注目して嘆いて悔しがるのではなく、次はラッキーなことがあるかもとポジティブに考えることも大切です。
FXにおける運不運をどうやって回避するか?
突発的な幸運はいつ訪れるかわかりませんし、突発的な不運はいつ起こるかわからずに回避できません。ただ、不運な出来事ばかり続くわけはなく、幸運な出来事も必ずあるということは確かなことです。
それでは、運不運でのトレード結果をどうやって回避していけばいいかというと・・・
一言で言えば「試行回数を増やす」しかありません。試行回数を増やすとはトレード回数を増やすことです。もちろん、適当にトレードして回数を増やすのではなく、ルール通りにトレードして時間をかけて回数を増やします。
これは、自分の使っている手法の優位性が確認できていて、長期間で見て勝率が安定していて、リスクリワード比を含めてトータルプラスになる手法であることが大前提です。
例えばサイコロ、1が出る確率は1/6ですが、6回振っただけでは1回もでないこともありますし、3回出ることもあります。これを1000回振ればだいたい1/6近くまで落ち着いてきます。2万回振ればほぼ1/6になると言われています。これと一緒です。
FXで言えば、1日5トレード、1年で1200トレードで勝率60%、利益率130%の手法があったとします。1日でも負けたくないのは誰でも同じ気持ちですが、1週間で25トレードしたくらいでは負けが偏ったり勝ちが偏ったりするのは当たり前なのです。
だから、1日で5連続負けがあったとしても、次の日は5連勝かもしれません。
上記の例で負けトレードばかり選んでいた運の悪い人が、勝ちトレードばかり選ぶ日もあるはずです。もちろん、同じルールで感情を入れていないことは絶対条件です。
結果として、試行回数を増やすことによって、その手法の真の実力に近づいていけることは間違いありません。ツイてる、ツイてないも平均化されてくるはずです。
ただし、その手法に時間帯での勝ち負けの癖があったり、曜日やゴトウ日や月末月初で収支が変わってくる場合は、その点も考慮しなければならないのは当たり前ですね。
私も毎日朝6時~20時くらいまでチャートを見ていてトレードしていますが、昼の12時前後の勝率は低くなっています。これは値動きが小さいためです。そのため、昼前後はほとんど昼食をとるために外出するようにしています。
本当は朝の8時~11時、14時~18時、20時~24時、この辺だけに絞ればもっと効率が良くなることはわかっていますが、チャートを開いていてチャンスがあればトレードしないともったいない気持ちになってしまいますし、私自身の生活リズムの関係なので仕方ないですね。
あと、FXではスイングトレードの方が勝ちやすいなんて言う方もいますが、このように試行回数を増やすことで運不運が回避できるのであれば、トレード回数が少ないスイングトレードよりも、エントリーチャンスが多い1分足、5分足でのトレードの方が勝ちやすいと私は考えています。
私は運が良い人間(余談)
余談になりますが、私は自分で自分自身を運が良いと思っています。自分で勝手に思い込んでいるだけですが・・・。
私は学校を卒業してから社会人になり会社勤めをしましたが、その会社はたった1年で辞めて、今まで約30年間自営業で山あり谷ありで波乱万丈の人生です。株式会社を作って潰した会社も過去に数社あります。
今だから笑えますが、若かった当時の厳しい時代は収入ゼロが何ヶ月も続き、大きく借金をしたこともあります。そんな時は家内に支えてもらいました。
その代わり、景気が良い時は驚くほどよくて、20年ほど前に一時的に成功したビジネスでは重役サラリーマンの年収以上の金額が月収なんて時もありました。
今、FX専業で充実した生活ができているのは、2006年に始めたビジネスが成功して余裕資金が十分にできたためです。その資金がなければFXを始めた初年度に1000万以上負けて退場していたと思います。
どんなビジネスをしていても最後には絶対に成功できるという変な自信と、自分で自分は運が良いと思い込んでいたので、今の自分があるとも思っています。
誰かの本で読んだ私の好きな言葉がいくつかあります。
- 何もしなければ何も変わらない
- 一歩踏み出す勇気が大切
- 今の自分は過去の自分からできている
- あきらめない強い気持ちが大事
- 乗り越えられない最悪な事態は起こらない
- 恐れなんてたいてい自分が作り出しているだけ
- 簡単なことは簡単にやらなくなる
- 明日からやろうではなく今すぐはじめる
- 目標は必ず実現できる
運が悪いと嘆く前に、今、何かできることはないのかを探し続けて、あきらめない強い気持ちを持って取り組んでいけば、必ず強運になれるはずです。そして、夢が実現できるはずです。
運が良いと思い込んでしまった結果(体験談)
FXを始めた当初、私は自分のことを運が良いと思っていたので、FXも運だけで勝てると思っていました。上がるか下がるかなんて簡単で、自分が間違えるはずもないとも思ってました。
そして、逆行されてしまえば、「上がるはずなのに何で上がらないの?」「チャートがおかしいんじゃない?」「イカサマ?」なんてストレスがどんどん溜まっていきました。
そして、多少引かされても運が良いから建値以上に戻ると信じていて、損切りもせずに強制ロスカットを何度も体験しました。
こんなことを繰り返して、最初の1年で1000万以上も負けてしまったことは内緒ですが、運だけでは勝てないという実体験でした。
FXに幸運、不運は関係あるか?運が悪いと負け続けることも! まとめ
FXで運だけで勝ち続けるのは不可能です。一時期は勝てたとしてもトータルでは最終的にマイナスです。安定して勝ち続けていくためには必ず、戦略、手法、ルールが必要なのです。
ルール通りのトレードをしていて、運が悪く損切りになった・・・これは仕方がないことです。必ずラッキーなトレードも出てくるはずですから、試行回数を増やして優位性通りの結果、トータルでの収支を考えていくしかありません。
しっかりトレードルールが決まっていれば、幸運、不運は平等に訪れてくるはずですから、長い目で見れば気にする必要はないということです。
幸運なトレードに期待しない、不運なトレードを危惧しない。ラッキーな出来事、アンラッキーな出来事に一喜一憂しないで、機械的に淡々とトレードできるようになるのが、FXで安定して勝ち続ける秘訣でもあります。